お部屋が映える!20代に観葉植物ブーム インスタで広がる緑の暮らし

はじめに

コンクリートジャングルに暮らす私たちの間で、お部屋を緑で満たす観葉植物ブームが訪れています。Instagramでも「#観葉植物のある暮らし」「#ボタニカルライフ」などのハッシュタグで、おしゃれな部屋に観葉植物を飾った投稿が急増中。特に20代の若者に植物を育てる人が増えており、あるアンケートではZ世代の約半数が直近1~2年で観葉植物を手に入れたとの結果も出ています​。かつては「インテリア小物の一つ」程度だった鉢植えが、今や生活に潤いを与える心の癒しアイテムとして脚光を浴びているのです。

なぜ今、若者に植物がウケるのか

このグリーンブームの背景にはいくつかの理由が考えられます。まず一つ目は、おうち時間の充実です。コロナ禍で在宅時間が増えたことで、自宅の環境をより快適に整えたいというニーズが高まりました。殺風景な部屋でも、一鉢のグリーンがあるだけでパッと明るくなり、癒し効果をもたらしてくれます。「部屋の中に自然を取り込む」ことで、閉塞感を和らげる効果を実感した人は多いでしょう​。実際、観葉植物を育てている人の76%が「リラックス効果を感じる」と回答しています​。

二つ目は、自己表現・インテリア性。観葉植物はインテリアとして映えるため、SNS映えアイテムとして注目されました。おしゃれな鉢カバーにモンステラやサンスベリアなど人気の植物を配せば、それだけで雑誌に出てくるような空間に。友人の投稿やインフルエンサーの部屋写真を見て「自分もやってみたい!」と憧れるケースも多いようです。とはいえ最近では**「好きだから育てる」人が増えている**のも特徴。ある調査では、観葉植物を購入した理由として「趣味・好きだから」と答えた人が79%と、2年前より20ポイント以上も増加したとの結果も出ました​。単なる流行や見た目目的ではなく、植物そのものを愛でる姿勢が20代にも根付いてきているのです。

三つ目は、癒しと成長の喜び。デジタル漬けの現代で、生きた植物の世話をする時間は貴重な癒しになります。水やりをし、日に当て、葉が生き生きとしていくのを見ると、不思議とこちらも元気をもらえるもの。忙しい日々の中でふと芽吹いた新芽や花に気づけば、心がほっと和みます。20代は日々仕事や勉強に追われストレスフルな世代でもありますが、植物のお世話はマインドフルネスにも通じ、心にゆとりを与えてくれるのでしょう。実際「観葉植物を育て始めて心に余裕ができた」という声も身近でよく耳にします。

私のグリーンライフ:観葉植物にハマった体験談

筆者自身も、以前は植物とは無縁の生活を送っていました。しかしある日、インスタで見かけた友人の部屋の写真に映るかわいい多肉植物に心奪われ、「自分も育ててみよう!」と小さなサボテンを購入したのが始まりです。最初のうちは水のあげ過ぎで根腐れさせてしまったり、日光不足でヒョロヒョロに徒長させてしまったりと失敗もありました。でも、その度にネットやSNSで育て方を調べ、少しずつコツを掴んでいきました。

気づけば今や部屋の至るところにグリーンが鎮座するように。リビングのコーナーには存在感抜群のモンステラ、デスクには小ぶりなテラリウム、キッチンにはハーブの鉢植えと、いつの間にかマイ・ジャングルが完成していました。朝起きて植物に水をやり、成長をチェックするのが日課になると、不思議と寝起きの憂鬱さも軽減された気がします。また「最近新芽出たよ!」など植物の話題で友人と盛り上がれるのも嬉しい変化です。

観葉植物を育て始めて感じたのは、ゆっくりとした時間の流れです。スマホやPCに向かう時間が多い中、水を注ぐひとときや葉を観察する瞬間は、デジタルから離れて五感が研ぎ澄まされるような感覚があります。小さな変化に気づき喜ぶことで、日常生活にもポジティブな視点が増えました。「今日は新しい葉っぱが開いた」「この前より元気がないかも、日当たり改善しよう」といった具合に、植物中心に生活リズムが整うのは予想外の収穫でした。

初心者向け!グリーン生活のコツ

これから観葉植物を始めてみたいという方に、いくつか失敗しにくいコツをお伝えします。まず、初心者には育てやすい種類を選ぶのが大切です。サボテンや多肉植物、ポトス、サンスベリアなどは比較的手がかからず丈夫なのでおすすめです。逆に繊細な品種はハードルが高いので最初は避けましょう。

次に、水やりの頻度は控えめなくらいが丁度いいです。大抵の植物は水のあげすぎで根腐れするケースが多いため、「土が乾いてから」が基本。鉢底から水が流れるくらいたっぷり与えたら、次は1週間ほど様子を見るくらいでOKです。また、日当たりと風通しもチェックポイント。日光を好む植物は窓際に、耐陰性のあるものでもときどきカーテンを開けて日を当ててあげると元気になります。エアコンの風が直接当たる場所は避けるなど、置き場所にも配慮しましょう。

最後に、楽しむ気持ちを忘れずに。完璧に育てようと構えすぎず、「枯らしてしまったらまた挑戦すればいい」くらいの気楽さで始めてみてください。SNSで他の人の育成記録を参考にしたり、植物好きのコミュニティに参加したりするとモチベーション維持にもなります。何より、自分のペースで植物と向き合う時間自体がリフレッシュになるはずですよ。

まとめ:緑と暮らす豊かさ

観葉植物ブームは、一過性の「映え」トレンドに留まらず、20代のライフスタイルにしっかり根付きつつあります。部屋に緑を迎え入れることで得られる癒しや学びは、デジタルでは得られないかけがえのないものです。インテリアが華やぐ喜びはもちろん、小さな命を育むことで得られる充実感は何にも代え難いでしょう。

もしまだ植物を育てたことがないなら、このブームを機に始めてみてはいかがでしょうか。お気に入りの一鉢が、あなたの生活に驚くほど豊かな彩りを添えてくれるかもしれません。緑と共にある暮らしは、きっとあなたに新しい発見と安らぎをもたらしてくれるはずです。さあ、小さな森をお部屋に作って、日々の生活をより豊かなものにしてみましょう。