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“愛”を知ること。それは、“愛”すること。

ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから

2021年7月30日(金)先行デジタル配信開始|2021年10月6日(水)DVD発売・レンタル開始

Introduction

“愛”を知りたいすべての人たちへ― 『あしたは最高のはじまり』ユーゴ・ジェラン監督×『エール!』製作陣が再集結 『アバウト・タイム〜愛おしい時間について~』につづく、今年一番のファンタジック・ラブストーリー

フランスで大ヒットを記録した『あしたは最高のはじまり』のユーゴ・ジェラン監督。『エール!』製作陣と再タッグを組んだ最新作は、若くして結婚したジェラン監督が自身の結婚生活を見つめ直すことで生まれた、完全オリジナル・ラブストーリー。

自分本位な夫が、最愛の人が自分を知らない、さらに立場が逆転した<もう一つの世界>に迷い込み、“愛の試練”に立ち向かう姿を描いた本作。主人公・ラファエル役を演じるのは、第72回カンヌ国際映画祭でショパール・トロフィーを受賞し、フランスでいま最も注目される俳優フランソワ・シビル。状況も立場も一変した世界で戸惑いながらも妻の気持ちを取り戻そうと奔走し、“愛”に向き合う心の機微を丁寧に演じてみせた。ヒロインのオリヴィア役には、キュートなルックスとフランスの名門校を卒業した経歴を持つ、才色兼備な女優ジョセフィーヌ・ジャピ。<もう一つの世界>では人気ピアニストとしてのオーラたっぷりに、天才ならではの悩みやラファエルとの出会いによって生じた葛藤を繊細に表現している。本作をきっかけに交際に発展した2人の息の合った演技は必見。そして、どちらの世界でも相棒としてラファエルを支える親友・フェリックス役を務めるのは、2019年に本作を含む7本の出演作がフランスで公開されるほど、引く手あまたな喜劇俳優バンジャマン・ラヴェルネ。思わず笑いがこみあげる、ラファエルとのコミカルな掛け合いはもちろん、不意に見せる切ない表情など、振り幅の広い演技にも注目!

“恋”しか知らなかったラファエルが最後に選んだ未来とは…?その決断に温かい涙が流れること必至。 運命の出会いから“恋”が“愛”に変わるまでの軌跡をロマンティックに描いた、今年一番の感動作。ラスト11分、あなたは“愛”の意味を知る―。

Story

高校時代に一目惚れをして結婚した、ラファエルとオリヴィア。結婚10年目を迎え、小説家を目指していたラファエルは、いまや子どもたちに人気のベストセラーSF作家に。一方、小さなピアノ教室を開きながらピアニストの頂点を目指すオリヴィアは、仕事のことばかり考えているラファエルとのすれ違いの生活に孤独を感じていた。そんなある日、我慢の限界に達したオリヴィアがラファエルに想いをぶつけると大喧嘩に…。

翌日、人気作家の特別授業として中学校を訪れたラファエルは、出会う人々の様子がおかしいことに戸惑いを覚える。そこでの自分は卓球に熱を上げるしがない中学校の教師で、オリヴィアは人気ピアニストとして活躍する、立場が逆転した<もう一つの世界>だった。そして、その世界のオリヴィアはラファエルを知らなかった…。

自分にとってオリヴィアがすべてだと気付かされたラファエル。もう一度オリヴィアと愛し合うことで元の世界に戻れると信じ、あの手この手を使って接触を試みる。二人は少しずつ心を通わせ合うものの、オリヴィアは公私共に長年連れ添ったパートナーと婚約することに。そこでラファエルは、ある重大なことに気づき、人生最大の決断を下す。それは、“恋”しか知らなかったラファエルがオリヴィアの幸せを一番に願う“愛”の決断だった…。

Cast

  • FRANÇOIS CIVIL

    フランソワ・シビル(ラファエル)

    1989年1月29日、フランス・パリ生まれ。16歳のときに『Le Cactus』(05)で映画デビュー。テレビドラマを中心に活躍していたが、近年、映画界での注目が急上昇。『FRANK -フランク-』(14)、『おかえり、ブルゴーニュへ』(17)、『私の知らないわたしの素顔』(19)など話題作に出演。第72回カンヌ国際映画祭では、今後の活躍が期待される前途有望な若手俳優に贈られる、ショパール・トロフィーを受賞。2019年は3本の主演作がフランスで公開。

  • JOSÉPHINE JAPY

    ジョセフィーヌ・ジャピ(オリヴィア)

    1994年7月12日、フランス・パリ生まれ。名門・パリ政治学院を卒業。10歳のときに『Les Âmes grises』(05)で映画デビュー。『マンク ~破戒僧~』(11)、『最後のマイウェイ』(12)など、話題作に出演。女優メラニー・ロランの監督2作目『呼吸―友情と破壊』(14)で初主演を果たし、第40回セザール賞では有望若手女優賞を受賞、第67回カンヌ国際映画祭国際批評家週間で上映された際にも注目を集めた。

  • BENJAMIN LAVERNHE

    バンジャマン・ラヴェルネ(フェリックス)

    1984年8月14日、フランス・ポワティエ生まれ。2012年に国立の劇団「コメディ・フランセーズ」に入団。舞台活動と同時に、数々の映画作品に出演。『最強のふたり』のオリヴィエ・ナカシュとエリック・トレダノ監督コンビによる『セラヴィ!』で第43回セザール賞有望若手男優賞にノミネート。2019年は本作を含む7本の出演作がフランスで公開され、本作では第45回セザール賞助演男優賞にノミネートを果たす。

Staff

  • HUGO GÉLIN

    監督:ユーゴ・ジェラン

    1980年5月4日、フランス・パリ生まれ。祖父は名優ダニエル・ジェラン、父は俳優・プロデューサーのグザヴィエ・ジェランという名門一家に育つ。CM制作を経て短編を監督。2008年、自身の制作会社Zazi Filmsを設立。監督・脚本・プロデュースを務めた初の長編作品『Comme des fréres』(2012)は、第38回セザール賞で新人監督作品賞と有望若手男優賞(ピエール・ニネ)にノミネートされ、高く評価された。長編2作目『あしたは最高のはじまり』(2016)は、本国フランスで8週連続トップ10入りを果たし大ヒットを記録。長編3作目となる本作は、フランスの映画サイト「ALLOCINE」で発表された2010年代公開のロマンティック・コメディ映画ランキングで1位を獲得した。

Production Note

構想約10年。監督が満を持して放つオリジナルのファンタジック・ラブストーリー

「一番大切な人に出会わなかったら、人生はどうなっていたのだろう?」ユーゴ・ジェラン監督のふとした発想から本作の企画はスタートした。恋人がいる人も独身の人も、最愛の人、素晴らしい同僚、親友と出会わない人生だったら…?簡単には想像もできないような話を、構想から約10年という月日をかけて、自身の結婚生活を見つめ直しながら脚本を何度も練り直し、珠玉のラブストーリーとして昇華させた。監督が目指したのは、恋に憧れる若者だけでなく、大人も初恋を思い返せるような、あらゆる人々のハートの琴線に触れる、ストレートな物語。名匠フランク・キャプラ監督の名作ファンタジー『素晴らしき哉、人生!』を筆頭に、『恋はデジャ・ブ』『エターナル・サンシャイン』『アバウト・タイム ~愛おしい時間について~』『her/世界でひとつの彼女』といったハリウッドの名作にも影響を受けながら、フランス流のオリジナル・ファンタジック・ラブストーリーを完成させた。

プライベートも相性バツグンのキャスト陣が集結

もう一つの世界で展開される物語に観客を一瞬で引き込むために、主人公・ラファエル役には魅力的かつカリスマ性のある俳優が必要だった。そこで監督は、自身がプロデューサーを務めたTVシリーズ「Castings」で組んだ新進俳優のフランソワ・シビルを選んだ。彼の創造性の高さ、真面目さ、役作りのセンスの良さに惚れ込んだ監督は、“人間のストラディバリウス”と称して絶賛している。オリヴィア役は10歳から映画出演のキャリアを持つジョセフィーヌ・ジャピがオーディションの末、勝ち取った。明るく闊達で魅惑的、そして内側からにじみ出る優雅さに誰もが魅了されるだろうと監督は確信したのだ。彼女はオリヴィアを演じるにあたって『いつも2人で』のオードリー・ヘップバーンを参考にし、ラファエルが元の世界に連れて帰りたくなるような「誠実で優雅で生命感のある女性」を生き生きと演じきった。本作で初共演を果たしたフランソワ・シビルとジョセフィーヌ・ジャピだが、一度共演するチャンスがあったものの、企画自体が流れて実現できなかったという経緯がある。お互いに俳優として尊敬し合い、思いが募っていた分、共演できた時の喜びは大きかったという。それだけに、本作での共演がきっかけで交際に発展したのは必然だったのかもしれない。本作にさらなる彩りを添えているのは、喜劇俳優のバンジャマン・ラヴェルネだ。フランソワ・シビルと「Castings」で共演した経験があり、プライベートでも親友だった彼は、ラファエルの親友・フェリックス役としてまさにうってつけの存在だった。あ・うんの呼吸で演じた二人の掛け合いが、映画の世界に現実味を与えてくれた。

美しいパリを舞台に、どこにでも起こりうる普遍的なテーマを描く

リチャード・カーティス監督による傑作『ラブ・アクチュアリー』のような上質なロマンティック・コメディ映画を好むユーゴ・ジェラン監督は、本作にその上質さを取り入れながらもフランス人のアイデンティティを加えていった。前述した作品の舞台がロンドンであったように、パリを舞台にした本作では冒頭で登場するノートルダム大聖堂やエッフェル塔、オリヴィアがリサイタルを行うオデオン座など、パリの歴史的建造物を拝むことができる。ラファエルとオリヴィアが二人きりで過ごす南フランス・カマルグの景色は息をのむほど美しく、夜の湿原地帯は幻想的だ。だが、本作はフランスという土地を見せたいわけではない。監督がこだわったのは、普遍的なテーマだ。たしかに舞台はフランスだけど、どこの国でも起こるかもしれない、そのように思わせることに注力したのである。それは装飾や光、衣装などのビジュアル面でのこだわりにも現れている。キャラクターにリアリティをもたせることで、より一層観る者の心が揺さぶられるのだ。

映画を彩るクラシックの名曲たち

「音楽自体がこの映画のキャラクターのひとつ」と監督が言及しているように、本作において音楽は重要な役割を担っている。ラファエルがオリヴィアに一目惚れしたきっかけとなる曲は「セレナード」(シューベルト)、もう一つの世界に迷い込んだラファエルがネット検索したオリヴィアの演奏動画は「ピアノ協奏曲第1番 ニ短調 BWV1052 第1楽章」(J.S.バッハ)、クライマックスのリサイタルでオリヴィアが演奏する「幻想即興曲 Op.66」(ショパン)と、クラシックの名曲の数々が映画の魅力を最大限に引き立たせる。とりわけ、「セレナード」をラファエルとオリヴィアが連弾するシーンはロマンチックかつ哀愁が漂う印象的なシーンに仕上がった。カマルグの湿原沿いで自転車を二人乗りしながらオリヴィアが口ずさむ曲は「恋の季節」(フランソワーズ・アルディ)。長いようで短いような恋の季節を思い出すという内容の楽曲は、観る者に二人の行く末を想像させる。「ピアノ演奏自体が、祖母との絆や恋人との関係など、オリヴィアに関するいろんなことを語っているし、ピアニストは自分自身の総てをかけて演奏する。女優として、そこは外せなかった」と語るジョセフィーヌ・ジャピは、本作でオリヴィア役を演じるにあたって撮影4ヶ月前から毎日ピアノレッスンを受け、自主練習も重ねて臨んだ。オリヴィアのピアニスト然とした佇まいは、彼女の女優魂の賜物なのである。

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