懐かしの「mixi」が平成版Twitterに?新SNS「mixi2」登場で20代に密かなブーム

はじめに:mixiが令和に復活、その名も「mixi2」

2000年代、日本で一世を風靡したSNSといえばmixi(ミクシィ)。リアルの友人同士で日記を読み合ったり、コミュニティで趣味仲間と交流したりと、一世代前のSNS文化を築いた存在です。そのmixiが2024年末に新サービス「mixi2」として突如リリースされました​。このニュースに「懐かしい!」と飛びついた20代・30代も多く、X(旧Twitter)上では「mixi2が平和すぎて良い」と密かな盛り上がりを見せています。

mixi2は一体どんなSNSで、なぜ今再注目されているのでしょうか?また、現役20代の私たちにとってどんな魅力があるのか、旧mixiユーザー・未経験者両方の視点で紐解いてみましょう。

mixi2とは?昔との違いをチェック

mixi2は一見すると旧mixiの後継サービスのようですが、その実態はかなり現代向けにアップデートされています​。主な特徴と旧版との比較を以下にまとめてみます。

特徴旧mixi(2004~)mixi2(2024~)
利用環境PCメイン、一部モバイル対応(ガラケー)スマホアプリ中心(UI刷新)、PCも可
招待/登録方式招待制(会員からの紹介が必要)誰でも登録可(オープン制
匿名性ニックネーム制(友人間のみ実名も)ニックネーム制(基本匿名のまま)
投稿機能日記、コミュニティ、足あと機能などタイムライン形式、日記機能も健在
公開範囲マイミク(友人)のみ閲覧可投稿が多い公開範囲を細かく設定可(全体公開~限定)
コミュニティ多数の趣味コミュが盛況コミュニティ機能継承、若者向け新設も
いいね/シェア足あと・コメント中心、いいね機能なしいいね・リポスト機能あり
広告・ゲーム一時期ゲームプラットフォーム化シンプル志向(広告は控えめ)

こうして見ると、mixi2はTwitterやInstagramなど現代SNSの要素を取り入れつつも、旧mixiの良さ(匿名でゆるく交流、コミュニティ文化)を残していることがわかります。「昔の平和な頃のTwitterみたい」という評判も出ており​、実際ユーザーからは「荒れにくくて居心地が良い」という声が多く聞かれます。

20代の反応:「懐かしい」「居場所見つけた」

mixi2リリース当初は30代以上の古参ユーザーが中心でしたが、最近では20代の若者もちらほら参加し始めています。X上では利用感想として:

  • 「高校生の頃mixiやってたから懐かしくて登録。まさか令和にmixi日記を書く日が来るとは!」(20代後半)
  • 「Twitterだと炎上や悪口多くて疲れるけど、mixi2はほんわかしてて癒やされる。」(20代前半)
  • 「初mixiだけど、コミュニティで趣味友達と語り合えるの楽しい!SNS疲れしない感じ。」(20代中盤)

といった声が上がっています。

特にSNS疲れしていた層に刺さっているようです。匿名とはいえXやTikTokは拡散力が強く不用意な発言で叩かれがちですが、mixi2はクローズドに近い空間なので伸び方が緩やか。そのため自分の趣味や日常をのびのび書けるとの意見が目立ちます。また「足あと機能復活が嬉しい」など旧mixiならではの人情味ある機能を喜ぶ声も。20代後半は10代の頃mixiに憧れていた世代でもあり、「遅れてきたmixiデビュー」を果たしている人もいます。

mixi2が提案する「コミュニティ回帰」

現在、Twitterの改変やInstagramの商業化に対し、ユーザーのコミュニティ回帰欲が高まっているとも言われます。フォロワー数やいいね数に振り回されず、共通の趣味や価値観で繋がる居場所が欲しい——mixi2はまさにそのニーズに応える形です。

mixi2上には既に様々なコミュニティが存在します。「20代ゲーマーの集い」「昭和レトロ好き平成生まれ」「推し活報告所」など、新旧入り混じったグループで盛り上がりを見せています。オープン制になったことで、かつてmixiコミュに参加できなかった人も自由に閲覧・参加できるのが良いですね。

また、mixi2ではネガティブ投稿が広まりにくい雰囲気があるとの指摘も。アルゴリズムが純粋な時系列表示でエコーチェンバー(同じ意見ばかり集まる状態)を生みにくく、営利目的の炎上投稿も少ないため、結果としてポジティブな交流が多いようです。「元祖SNSの緩さが現代に蘇った」と言えばわかりやすいでしょうか。

懸念点:これから広がるか、それとも?

一方でmixi2には課題もあります。まだユーザー数が急増しているわけではなく、「過疎気味」「知り合いがいない」と感じる人もいるでしょう。また、せっかく平和でもユーザー数が伸びなければSNSとして盛り上がりに欠けるジレンマもあります。mixi2運営は「懐かしさマーケティング」以上に、若年層へのアピールや機能改善を続けていく必要があるでしょう。

20代にとって、mixiブランド自体が過去のものという印象も否めません。Twitter離脱組はMastodonやThreadsなどにも流れており、mixi2が第二の全盛期を築けるかは未知数です。ただ、現利用者満足度は高く、「ゆるく続けたい」「無理に拡散しなくていい」という声も多いです。ニッチでもコアな居場所として定着する可能性は十分にあるでしょう。

おわりに:デジタル時代における心地よい”溜まり場”

mixi2の登場は、20代の私たちにSNSの原点を思い出させてくれました。それは友達と日記を見せ合い、趣味の話で盛り上がる温かな場です。フォロワー数を競ったりトレンドを追うばかりがSNSではない、心地よい「溜まり場」もまたSNSの大切な形なのだと再認識します。

もし最近SNS疲れしている方がいたら、mixi2をのぞいてみるのも良いかもしれません。懐かしくて新しい、不思議な感覚を味わえるでしょう。そしてそこに、自分の居場所や本当に語り合える仲間が見つかるかもしれません。

平成レトロブームの一環としても注目されるmixi2。果たしてこのムーブメントは大輪の花を咲かせるのか、それとも静かな森のままでいるのか——いずれにせよ、自分に合ったSNSの楽しみ方を模索する上で、mixi2は一つの面白い選択肢となりそうです。