映画『SUNA』の基本情報
- タイトル:SUNA(スナ)
- 監督:加藤シゲアキ(NEWS)
- 公開年:2025年(短編映画、「MIRRORLIAR FILMS Season7」参加作品)
- ジャンル:ミステリー・サスペンス
概要:ジャニーズの人気グループNEWSのメンバーで作家としても活躍する加藤シゲアキが監督・脚本・主演を務め、関西ジャニーズJr.内ユニットAぇ! groupの正門良規とダブル主演した異色の短編ミステリー映画です。愛知県東海市を舞台に、“砂”を題材とした奇妙な事件を描く本作は、クリエイター育成プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」のシーズン7の一編として制作されました。2025年5月に劇場公開予定で、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で2週間限定上映される予定です。短編ながらも緊張感あふれるストーリーと独特の世界観が話題を呼んでいます。
ストーリーの概要(ネタバレなし)
物語の舞台は愛知県東海市。ある日、この街で人間が砂によって窒息死するという奇妙な事件が発生します。その後も同様の事件が次々と起こり、被害者はいずれも体が砂に埋め尽くされた状態で発見されました。捜査に当たるのは、刑事の狭山(演:加藤シゲアキ)と相棒の遠山(演:正門良規)の二人です。二人は「本当に人間の仕業なのか?」と不可解な点に疑問を抱きつつ事件を追いかけますが、やがて捜査線上に謎めいた奇妙な老女が浮かび上がります…。遠山の自宅で原因不明の砂が見つかったり、遠山が炎に包まれる不気味な幻影を見るなど、捜査は次第に現実離れした様相に。
果たして連続死の原因は人智を超えた呪いなのか、それとも人間の犯行なのでしょうか? 本作は終始ミステリアスな雰囲気を保ちつつ、観客に謎解きの興奮と恐怖を同時に味わわせてくれます。結末が明かされるまで先の読めない展開が続き、ネタバレなしでも十分にスリルを感じられるストーリーとなっています。
※なお、本作は短編映画のため詳細なエピソードには限りがありますが、その短い尺の中に濃密な物語が凝縮されています。予告映像でも「“砂”にまつわる濃密なミステリー」と紹介されており、短編とは思えない密度で楽しめる内容になっていることがうかがえます。
見どころと映画のテーマ
本作『SUNA』の見どころは、何と言っても砂という日常的なものが引き起こす異常事態というユニークな設定です。砂浜や砂場では見慣れた「砂」が、人間を窒息させる殺人要因になるという不気味さが物語全体を覆っています。監督の加藤シゲアキ自身も「あるところにあるものも、ないはずのところにあるとおそろしい。」とコメントを寄せており、普段当たり前に存在するものが場違いな状況で現れる恐怖がテーマになっていることが示唆されています。砂そのものの持つ質感や動きが不気味に描かれ、観客は日常と非日常の境界が崩れるような感覚を味わうでしょう。
映像面では、暗闇を懐中電灯で照らすシーンや、砂に埋もれた遺体のショッキングなビジュアルなど、短編ながら印象的なカットが満載です。予告編では骸骨の映像や炎に包まれる遠山刑事の姿なども映し出され、一瞬たりとも目が離せません。これらのシーンはホラー映画さながらのビジュアルインパクトがあり、観客に強烈な印象を与えるでしょう。また、舞台となる東海市でのロケ撮影も見どころの一つです。実際に愛知県東海市でオールロケが行われており、土地勘のある方には見覚えのある風景が映るかもしれません。普段は穏やかな地方都市の景色が、不気味な事件の現場となるギャップが作品の雰囲気作りに一役買っています。
音楽・音響にも注目です。予告編からは低く響く効果音や緊張感を煽るBGMが確認でき、サスペンスフルな音響演出がなされています。静寂と不意の物音とのコントラストが恐怖を倍増させ、短時間で一気に物語に引き込む効果を発揮しています。セリフのないシーンでも砂が流れる音や風の音が緊張感を高めており、五感に訴える演出が工夫されています。
俳優陣の演技も大きな見どころです。ダブル主演の加藤シゲアキと正門良規の掛け合いは、本作の肝と言えるでしょう。ベテランの域に入ってきた加藤の安定感ある演技と、フレッシュな正門のエネルギッシュな演技がぶつかり合い、緊迫したシーンにもリアリティを与えています。劇中では、不可解な事件に直面した刑事たちの戸惑いや恐怖心が丁寧に表現されており、観客は二人の心情に共感しながら物語に没入できます。正門演じる遠山刑事が見せる怯えや焦りの表情、加藤演じる狭山刑事の相棒を支えつつも自身も恐怖と対峙する複雑な表情など、短編とは思えない密度で演技の見せ場が作られています。二人の演技から伝わる緊張感が、作品全体のテーマである「日常に潜む恐怖」をより一層引き立てていると言えるでしょう。
メッセージ性としては、「身近に存在するものが牙をむく恐ろしさ」と同時に、「不可解な現象に対峙する人間の心理」がテーマに据えられているように感じられます。劇中で発せられる「あいつら、俺の砂を盗んだんだよ」という不気味なセリフからは、何らかの恨みや怨念が事件の背景にあることがうかがえ、ただの超常現象ではなく人間ドラマの要素も含まれていることが示唆されます。犯人像や動機について深く考察したくなる仕掛けがあり、観客それぞれが独自の解釈を持てる奥深さも本作の魅力でしょう。見る人によって「これは社会への風刺では?」「心の闇を描いているのでは?」など様々なテーマ読み取りができる作品になっているかもしれません。
キャストと監督の特徴
加藤シゲアキ(監督・主演/狭山役):本作の最大の注目ポイントである加藤シゲアキは、アイドルグループNEWSのメンバーとして音楽活動を行う一方、小説家としても「ピンクとグレー」「傘をもたない蟻たちは」など数々の話題作を発表してきました。その独創的なストーリーテリングの才能は小説の執筆だけでなく映像制作にも活かされ、本作『SUNA』でついに映画監督デビューを果たしました。加藤にとって映像作品の監督業は初挑戦ですが、自身が原作・脚本を手がけた舞台『染、色』(2020年)では脚本家として才能を発揮し、観客を魅了しています。同舞台は自身の短編小説を自ら脚色したもので、主演には後述する正門良規を起用しました。そうした過去の創作経験から、加藤監督は物語作りの巧みさと俳優への的確な演出に定評があります。実際、出演者でありながら監督でもあるという難しい立場をこなし、本作では自身も刑事・狭山役として存在感のある演技を披露しています。加藤シゲアキの演技スタイルは知的で落ち着いた雰囲気が特徴で、これまで出演したドラマ『重要参考人探偵』などではクールな役柄も演じてきました。そのため、本作の刑事役でも冷静さと内に秘めた熱さを併せ持つキャラクターを説得力十分に演じています。監督としては、アイドル・作家で培った感性を活かし、短編ながらメッセージ性のある映像作品に仕上げている点が特徴です。
正門良規(主演/遠山役):共演の正門良規は、関西ジャニーズJr.内ユニットAぇ! groupのメンバーとして人気上昇中の若手俳優・タレントです。本作では刑事・遠山役としてダブル主演を務め、ベテランの加藤と堂々と渡り合う演技を見せています。正門は舞台経験が豊富で、先述の舞台『染、色』では初主演を務めました。この舞台は加藤シゲアキが原作・脚本を手掛けた作品であり、正門にとって大きな飛躍の機会となりました。加藤監督が再び自身の作品に正門を起用したことからも、その演技力への信頼の厚さがうかがえます。正門良規の演技の特徴は、感情表現の豊かさと自然体のリアリティです。NHK連続テレビ小説『スカーレット』(2019年)に出演した際には、普段の明るいキャラクターとは真逆の役柄を見事に演じきり注目を集めました。本作『SUNA』でも、不可解な現象に翻弄される若き刑事の恐怖や焦燥を全身で表現し、観る者の共感を誘います。特にクライマックスに向けて遠山が追い詰められていく過程で見せる表情の変化や、事件の真相に辿り着こうともがく演技は圧巻です。今作が映画初出演に近い正門ですが、その初々しさが逆に役柄のリアルさにつながり、「等身大の刑事像」としての説得力を持っています。正門良規はこの作品を通じて俳優としての新たな一面を見せており、今後の映像作品への出演にも期待が高まります。
その他のキャスト:詳細なキャストは公表されていませんが、物語の鍵を握る謎の老女役や、被害者役として地元・東海市のエキストラや俳優が出演している可能性があります。短編ゆえ登場人物は絞られていますが、その分一人ひとりのキャラクターが物語に与える影響は大きく、練られた配役になっていることでしょう。プロジェクト全体のプロデューサーとして山田孝之や阿部進之介ら俳優陣が名を連ねており、映画好きには豪華な布陣も見逃せません。
観客の評価や考察
『SUNA』は公開前から映画ファンやアイドルファンの間で大きな注目を集めています。SNS上では予告映像に対する反響が非常に大きく、「予告だけで鳥肌が立った!」「砂がこんなに怖いものになるなんて斬新」といった驚きと期待の声が多数見られました。特に、加藤シゲアキが自らメガホンを取り正門良規とタッグを組んだ点について、「意外な組み合わせだけど最高」「最強タッグがどんな化学反応を起こすのか楽しみ!」といったポジティブなコメントが多く、ファンにとって夢のようなコラボレーションとして受け止められているようです。情報解禁時にはあまりの意外さに「思わず何度も告知を見直した」という驚きの声も上がり、良い意味で期待を裏切る企画として歓迎されています。
映画レビューサイトでも期待の高さがうかがえます。国内大手の映画レビューサイト「Filmarks」では、同時上映となる『MIRRORLIAR FILMS Season7』全体への注目度が高まっており、多くのユーザーが「観たい」リストに追加しています(公開前のため評価は未定)。同プロジェクトの過去作を見ると、例えばSeason5では200件以上のユーザーレビューが投稿され、★3〜4の好意的な評価が全体の8割以上を占めるなど、短編オムニバス映画としては異例の盛り上がりを見せてきました。観客からは「毎回個性的な作品ばかりで面白い」「短編なので気軽に色んな作風を楽しめる」といった声が寄せられており、MIRRORLIAR FILMSシリーズ自体が一定のファン層を獲得しています。『SUNA』もその一編ということで、シリーズファンからの期待も厚いようです。
また、本作はアイドルファン層と映画ファン層の双方から注目されている点も特徴です。加藤シゲアキのファンにとっては彼の新たな挑戦を見届ける貴重な機会であり、正門良規のファンにとっては大好きなメンバーがスクリーンで活躍する姿を観られる待望の作品となっています。SNS上ではNEWSファンと関西ジャニーズJr.ファンが互いに情報を共有し合う姿も見られ、普段接点の少ないファンコミュニティ同士が交流するきっかけにもなっています。映画ファンからは「アイドル映画と侮れない本格ミステリーの予感」「短編でも質の高い作品を期待」といったコメントがあり、純粋にミステリー映画としての完成度にも期待が寄せられています。
現時点(公開前)ではレビューや評価点数は出揃っていませんが、各種メディアのニュース記事でも「期待が高まる」「話題必至」と紹介されており、満足度の高い作品になることが予想されています。公開後にはSNSやレビューサイトで考察が盛り上がることも間違いないでしょう。本作の結末や「砂」の謎について、ネット上でファン同士が議論する様子も今から楽しみです。ミステリー作品らしく「あなたはどう解釈したか?」と語り合える要素が多く含まれていそうなので、観客それぞれの視点で様々な考察が生まれそうです。
こんな人におすすめ!
最後に、『SUNA』はどんな人におすすめの作品かをまとめます。
- 緊迫感あふれるミステリー・サスペンスが好きな人:不可解な連続殺人事件の謎解きをスリリングに楽しめます。短編ながら本格的な推理要素とホラー的恐怖が味わえます。
- 加藤シゲアキ(NEWS)ファン:アイドル・作家として活躍する加藤シゲアキの新境地である映画監督デビュー作を見逃せません。自ら演技もこなし、多才ぶりを発揮する姿にファンならずとも注目です。
- 正門良規(Aぇ! group)ファン:舞台やテレビで活躍中の正門が映画でどんな演技を見せるのか、大きなスクリーンで確かめるチャンスです。彼の演技力が存分に発揮された役どころで、今後の飛躍を感じられるでしょう。
- 短編映画やオムニバス映画に興味がある人:約20分程度の短い作品なので、気軽に鑑賞できます。Mirrorliar Filmsの他の短編と一緒に様々な作風を一度に楽しめるのも魅力です。映画祭感覚で新進気鋭のクリエイター作品をチェックしたい方にピッタリ。
- 日常に潜む恐怖を描いた作品に惹かれる人:普段何気なく目にする「砂」が凶器になるというコンセプトは、『リング』のテレビや『仄暗い水の底から』の水のように、日常アイテムが恐怖に転じる系統の物語です。そういったジャパニーズホラーや不条理ミステリーが好きな人には刺さるテーマと言えます。
- 考察好き・伏線回収が好きな人:短編ながら謎が散りばめられており、観た後に「あのセリフの意味は?」「真相は結局どういうことだったのか?」と考察したくなる作品です。友人と観て感想を語り合ったり、SNSで議論したりするのが好きな人にもおすすめです。
以上のように、『SUNA』はミステリー好きから出演者のファンまで幅広い層が楽しめる内容になっています。映像美と緊張感ある演出、そして意外性のあるテーマが融合した本作は、短編映画ながら観る者に強い印象と満足感を与えてくれることでしょう。5月の公開が待ち遠しいですね。ぜひ劇場で“砂”に秘められた謎の真相を確かめてみてください!