自由と非日常を満喫!インスタで広がるバンライフの魅力

はじめに

都会の喧騒を離れて、車一台で気ままに旅に出る——そんな**「バンライフ」**に憧れる若者が増えています。バンライフとは、バン(ワゴン車)やキャンピングカーを生活拠点にして旅するライフスタイルのこと。欧米では数年前から流行しており、Instagramで「#vanlife」を検索すると2020年時点で650万件以上の投稿がヒットしました​。日本でもコロナ禍以降、三密を避けて楽しめる旅行法として注目され、SNSやYouTubeでバンライファー(バンライフをする人)の発信が増えています​。筆者も昨年思い切って週末バンライフに挑戦し、その自由度と非日常感に感動した一人です。

そもそもバンライフって何?

バンライフと聞くと「車中泊とどう違うの?」と思うかもしれません。実際明確な定義はありませんが、バンライフは単なる車中泊以上に、“車上で生活する”こと自体を楽しむスタイルといえます​。移動手段である車がそのまま寝床になり、キッチンになり、時にはオフィスにもなる。まさに動くマイホームです。長期の旅をする人もいれば、週末だけバンを借りてプチ旅を楽しむ人もいます。ポイントは、旅先でもホテルや旅館に頼らず自給自足感覚で過ごすこと。好きなときに好きな場所へ移動し、その土地の絶景を窓辺に泊まり込む——そんな贅沢で自由な体験ができるのがバンライフの醍醐味です。

キャンプブームとも相まって、日本でもバンライフ人口はじわじわ増えています。軽バンやワンボックスカーを自分で改造してベッドや収納を作り込むDIY派もいれば、最近はバンライフ専門のレンタルサービスも登場し手軽に体験できるようになりました。車に布団を敷き詰めたり、カーテンや照明でおしゃれに飾り付けたりと、インスタ映えする空間を工夫するのも楽しみのひとつです。ハッシュタグ**「#車中泊女子」**などで検索すると、おしゃれにバンライフを楽しむ20代女性の投稿も多く見られます。

20代に刺さる理由:非日常×自己表現

なぜバンライフが若者に支持されるのでしょうか。第一に、非日常の冒険への欲求があります。仕事や学校に追われる日々の中で、「週末くらい現実逃避したい!」という思いを叶えてくれるのがバンライフです。見知らぬ土地で目覚め、自然に囲まれて朝食をとる――そんな体験は日常のストレスを一気にリセットしてくれます。「毎週末が小旅行」になる感覚は、20代のフットワークの軽い世代にとって魅力的でしょう。

第二に、自己表現の場としての側面も大きいです。バンライフは自由度が高い分、その人らしさが色濃く出ます。車内インテリアのセンス、旅先のチョイス、過ごし方……すべてが自分のスタイル。SNSに写真や動画を投稿すれば、「こんな旅してみたい!」「センスが素敵」と注目を集めることもできます。いわば動くライフスタイルの発信として、フォロワーとの共感を得やすいのです。特にインスタでは星空の下で車と写る写真や、車内でくつろぐ様子などが「絵になる!」と好評で、いいねが付きやすい傾向があります。

さらに、昨今のミニマル志向環境意識ともマッチしています。必要最低限の荷物で暮らす姿はミニマリスト的でかっこいいし、自然の中で過ごすエコな印象も好感度大です。「物より経験」を重視するZ世代にとって、豪華な旅館よりも質素でも自由なバン旅の方が魅力的に映るのかもしれません。

初心者バンライフ体験記:感じた魅力と課題

筆者が初めてバンライフを体験したのは、友人2人と静岡方面へ1泊2日の旅に出たときでした。キャンピングカー専門のレンタルサービスでハイエースを借り込み、ワクワクしながら出発。車内には小さなベッドと簡易キッチン、ポータブル電源も備え付けられており、まるで秘密基地です。昼は富士山を望む湖畔でボート遊び、夕方にはスーパーで地元食材を買い込んで車内で料理し、夜は満点の星空の下で焚き火を囲みました。

初めて尽くしの試みに最初は手探りでしたが、不便さも含めて楽しめました。ちなみに、バンライフではトイレや入浴をどうするかも課題になります。今回の旅では、夕方に日帰り温泉に立ち寄り汗を流し、就寝前に道の駅のトイレを利用して解決しました。事前に入浴施設や24時間使える公衆トイレの場所を調べておくと安心です。一番苦労したのは夜の就寝環境。夏だったこともあり蒸し暑く、窓を少し開けると虫が入ってくるというジレンマに直面…。持参した小型扇風機と蚊取り線香で何とかしのぎましたが、「季節選びや装備は大事だな」と実感しました。それでも朝、湖畔で目覚めカーテンを開けた瞬間、目の前に広がる霧に煙る富士山と湖の景色には心底感動!ホテルの一室では決して味わえない自然との一体感に鳥肌が立ちました。

旅の途中、インスタのストーリーに車内の様子や風景を投稿したところ、友人たちから「すごい!」「楽しそう!」と反響があり、自分たちもさらにテンションが上がりました。帰宅後に写真をまとめて投稿すると、普段より多くのいいねをもらえたのも嬉しいポイントです。バンライフには苦労もありますが、それを上回る達成感と思い出が得られると実感しました。

バンライフのメリット・デメリット

メリット: 旅程が自由自在で好きな場所に泊まれる、宿泊費が節約できる、家と旅が一体化したワクワク感がある、など自由度と経済性が大きな魅力です。時間に縛られず気の向くまま移動できるため、観光地のオープン前に到着して朝一番で満喫する、といった芸当も可能。また日常生活の延長として旅ができるので長期滞在もしやすいです。

デメリット: 一方でトイレ・シャワー問題や、車内で快適に眠る工夫が必要など、不便な面もあります。車内スペースは限られるため荷物は最小限にする必要がありますし、夜は安全に停泊できる場所選びも重要です。運転疲れも溜まりやすいので、無理のない計画を心がけることが大切でしょう。

まとめ:人生に小さな冒険をプラス

バンライフは決して特別なスキルや高額な予算がなくても楽しめる、新しい旅の選択肢です。車さえあれば誰でも始められ、1日だけの体験でも日常にない発見が待っています。20代のうちにこそ、こうした自由な旅に挑戦してみる価値があるのではないでしょうか。

SNS上でもバンライフの輪は広がっており、「いつかやってみたい!」という憧れの声も多く見られます。そんな憧れを思い切って実現してみると、きっと予想以上の感動と学びが得られるはずです。日常に小さな冒険をプラスして、自分だけの物語を紡いでみませんか?インスタ映えだけじゃない、心に残る体験こそがバンライフ最大の魅力なのです。