はじめに
テント設営も火起こしも不要、手ぶらでおしゃれなキャンプが楽しめると話題のグランピング。ここ数年で全国に専用施設が急増し、コロナ禍を経た今もなおブームが続いています。2020年代前半には国内のグランピング施設が500カ所を突破し、週末を自然の中で過ごす20代男女の姿も珍しくなくなりました。Instagramでも#グランピング のタグで、美しいテントやアウトドアディナーの写真が数多くシェアされています。筆者も昨年初めてグランピングを体験し、そのお手軽さと非日常感にすっかり魅了された一人です。
そもそもグランピングとは?
グランピング(Glamping)とは、「グラマラス(魅惑的な)キャンピング」の略称で、設備やサービスが整った環境で楽しむ豪華なキャンプのことです。自分でテントを張ったり寝袋にくるまったりする従来のキャンプとは異なり、グランピング施設では最初からおしゃれなテントやコテージが用意され、ベッドや家具、電源、場合によっては冷暖房まで完備。さらにBBQセットや焚き火台、食材などもパッケージ化されて提供されることが多く、利用者は着替え程度を持っていくだけで快適なアウトドアステイを満喫できます。言わばキャンプとホテルの良いとこ取りをした、新しい旅行スタイルです。
近年のアウトドア人気に伴い、グランピングは家族連れから女子会、カップル旅行まで幅広い層に浸透しています。キャンプ初心者でも道具を買い揃える必要がなく気軽に挑戦できる点が受け、特に20代には「アウトドアデビュー」に選ぶ人が増えました。コロナ禍でも3密を避けられるレジャーとして注目され、一過性の流行に留まらずライフスタイルの一部として定着しつつあります。
フォトジェニックな魅力にうっとり
20代にグランピングが人気な理由の一つは、やはりフォトジェニックであること。専用テントやトレーラーハウスはインテリアにも凝っており、夜にはイルミネーションやランタンで幻想的にライトアップされます。星空の下、ウッドデッキに並べられたキャンドルやおしゃれなディナーの写真は、まさにSNS映え抜群。「これがキャンプ?」と思うほどラグジュアリーな空間に、多くの若者が心を掴まれました。
また、グランピング施設は自然環境も魅力的な場所にあることが多いです。海辺で波音を聞きながらくつろいだり、森の中で小鳥のさえずりと目覚めたり——非日常のロケーションは、それだけでストレス解消効果抜群。アウトドアの醍醐味である自然との一体感を味わいつつも、不便さは最小限に抑えられているのがグランピングのいいところです。おしゃれに自然と触れ合いたい20代にとって、理想的な週末の過ごし方として支持されているのでしょう。
さらに、ソーシャルな楽しさも見逃せません。グランピングは複数人でワイワイ楽しむのに向いており、友人同士で貸切ってプチパーティーを開くケースも。みんなで焚き火を囲んで語り合ったり、星空をバックに写真を撮ったりと、共同体験としての充実感があるため「最高の思い出になった!」という声がSNSにも多く投稿されています。
初めてのグランピング体験記
筆者が初めてグランピングを体験したのは、富士山近くの高原にある施設でした。大学時代の友人4人で集まろうという話になり、アウトドア初心者の私たちでも楽しめそうなグランピングを選択。現地に到着すると、そこには木製の大きなテントと可愛い北欧風のインテリアが備えられたキャビンが!ベッドメイキング済みで、ホテルと変わらない快適さに一同感激しました。
夕食はテラスでBBQ。施設スタッフの方が火おこしを手伝ってくれ、お肉や野菜、アヒージョなど一式がテーブルに並びます。私たちは食材を焼くだけでOKという手軽さ。普段料理をしない友人も「これならキャンプもいいね」と笑顔でした。日が暮れる頃、スタッフさんがテント周りにランタンを灯してくれて一気にムード満点に。焚き火を囲みながら満天の星空を眺め、「ここ本当に日本!?」なんてはしゃいでしまいました。
夜は用意されたふかふかのベッドでぐっすり就寝。朝は小鳥の声と爽やかな高原の空気で目覚め、テラスでモーニングコーヒーをいただきました。これまでのキャンプのイメージ(寝袋で寝て、虫に刺されて…)が見事に覆され、「アウトドアってこんな贅沢でいいの!?」と驚いたものです。もちろん、この体験はインスタにも大公開。友人達から「素敵!行ってみたい!」とコメントが殺到し、改めてグランピングの注目度を実感しました。
まとめ:身近になったアウトドア贅沢体験
グランピングは、アウトドアのハードルを下げてくれた革命的なスタイルと言えます。自然の中で過ごす癒しと、快適さやおしゃれさを両立できることで、20代の価値観にマッチしたのでしょう。非日常を味わいながらも、安全で手軽、そして映える要素も兼ね備えている——現代ならではの贅沢な遊び方です。
このブームをきっかけに、「キャンプはちょっと…」と敬遠していた人もアウトドアに触れるようになりました。実際に体験してみると、日常では得られない解放感や仲間との一体感に心を動かされるはずです。グランピングは単なる流行ではなく、私たちのライフスタイルの選択肢の一つとして定着しつつあります。まだの方も、次の休日は思い切って手ぶらで贅沢キャンプに出かけてみませんか?きっと忘れられない最高の思い出が待っていますよ。