はじめに
近頃TikTokで「幻のスイーツ」として話題になっている**「ドバイチョコレート」**。中東ドバイ発祥とも言われるこのデザートは、サクサクの食感とピスタチオの香りが特徴で、若者の間で「一度食べてみたい!」と憧れの的になっています。しかし日本では入手困難なため、手作りに挑戦する動画が急増中。本記事では、ドバイチョコレートとは何か、その魅力とTikTokで盛り上がる理由をひも解きます。
ドバイチョコレートとは?
ドバイチョコレートは、中東地域で楽しまれている新感覚チョコレート菓子です。一般的なチョコとは一線を画すポイントは、その材料と食感にあります。主な材料はピスタチオスプレッド(濃厚なピスタチオペースト)とカダイフと呼ばれる糸状の細い生地。このカダイフをカリカリに焼いて砕き、ピスタチオペーストやチョコレートと層状に重ねて固めたものがドバイチョコレートです。
一口かじるとまずカダイフのザクザクッとした香ばしい歯ごたえが訪れ、続いてピスタチオの香り豊かなクリームと濃厚なチョコの甘みが広がります。中東のデザートらしくナッツの風味が際立ち、洋と東洋の要素が融合したリッチな味わいが特徴です。「ドバイ」という名前からもわかるように、どこか高級感と異国情緒を感じさせるスイーツですね。
TikTokで人気に火がついた背景
1. 海外発の流行: ドバイチョコレートはアメリカや韓国などSNSが盛んな国々で先にブームとなりました。特に韓国では2022年~2023年頃に若者の間で話題になり、**「世界で流行中のおしゃれスイーツ」**としてTikTokに多数動画が投稿されました。日本のユーザーもそれを目にして興味を持ち、「日本でも食べたい!」という声が高まっていきました。
2. ASMR&開封動画映え: このお菓子、見た目は茶色と緑が層になったケーキのようで地味にも思えますが、実は音と動きで魅せるタイプです。包丁でカットする時のザクッという音や、手で割った時にホロホロ崩れる様子が非常に心地よく、ASMR系やスロー映像で映えます。TikTokには「切ってみた」「割ってみた」動画が多く投稿され、その食感が伝わる映像に惹きつけられる人が増えました。
3. 入手困難ゆえの神秘性: “幻の”と称しましたが、実際日本では市販品を簡単に買える状況ではありません。これが逆にレア感と挑戦意欲を煽りました。ネット通販でも海外直送で高価だったり在庫切れだったりするため、「自分で再現してみよう」と腕をまくるTikTokerが続出。手に入らないからこそ、なんとか味わいたいとDIY魂に火が付いたのです。
みんな自作!TikTokで広がる再現チャレンジ
ドバイチョコレートブームの大きな特徴は、ユーザーによる自作チャレンジ動画の多さです。いくつか代表的な工夫やトレンドを紹介します。
- 代用品で工夫: レシピに欠かせないカダイフ生地は日本では滅多に売っていません。そのため春巻きの皮やビーフン、さらにはそうめんなどで代用するアイデアが生まれました。春巻きの皮を細切りして揚げれば似た食感になるという発想や、茹でたそうめんを揚げて使う猛者も登場。身近な材料でいかに本場の味に近づけるか、知恵比べの様相です。
- 作り方の共有: 人気レシピサイトや料理系TikTokerが相次いで再現レシピを公開しています。「〇〇を〇分炒めるといい」「層にせず混ぜ込んでもOK」など細かなコツも語られ、皆でより美味しいドバイチョコを目指す雰囲気です。完成品を試食する動画では「本物を食べたことないけどこれはウマイ!」と満足そうな姿も見られ、自作成功報告が後に続く好循環が生まれています。
- 失敗談もエンタメに: 中には「固まらずドロドロに…」「甘すぎた!」など失敗談を面白おかしく紹介する動画も。こうしたセルフ失敗レビューもTikTokならではのコンテンツで、見る人に役立つ情報を提供しつつ笑いに変えています。「次はビーフンでリベンジします!」なんて再挑戦を宣言する投稿者もいて、ドラマが感じられます。
20代がハマる理由
1. トレンドへの敏感さ: 20代は海外の流行にも敏感で、「ドバイ」「ピスタチオ」「ASMR」などキーワードだけで興味を持つ層が多いです。珍しいもの、美味しそうなものに飛びつき、「とりあえず試してみたい!」という好奇心が強いことがドバイチョコブームへの参加を後押ししました。
2. 共有と共感: 手に入らないものを皆で協力して再現しようとする流れに、一体感や共感が生まれました。「うちも春巻きの皮で作った!」「ピスタチオペースト高かったけど頑張った!」など、コメント欄で苦労話を共有し合う様子も見られます。SNS世代らしく、同じチャレンジをする仲間がいることでブームがさらに楽しいイベントになっているのです。
3. 映える贅沢感: 出来上がったドバイチョコはカット断面のピスタチオグリーンが美しく、高級スイーツのよう。自分で作ったとは思えないほどおしゃれな見た目にテンションが上がり、SNSに投稿したくなる気持ちも高まります。**「自家製なのに映える&贅沢」**という満足感が、20代の承認欲求もうまく満たしました。
まとめ
ドバイチョコレートは、そのサクふわ食感とリッチな味で世界的に人気となり、日本のTikTokでもブームとなりました。入手困難が故にユーザー自身が作り出すというユニークな展開を見せ、楽しみ方自体が一つのクリエイティブなムーブメントになっています。20代の挑戦心と共有文化が生んだこのトレンド、あなたも乗ってみませんか?レシピ動画を参考に、ぜひ“幻の味”を自宅で再現してみてください。成功すれば感動もの、失敗しても笑い話――いずれにせよ、一度体験してみる価値アリの注目スイーツです。