一人でじっくり遊べる名作ゲームを厳選! マルチプレイも楽しいけれど、ときにはソロプレイで物語に没入したい——そんなゲーマーに向けて、ストーリーが特に秀逸なゲームを10本ご紹介します。20〜30代のプレイヤーなら感動間違いなしのタイトルばかり。最新作から不朽の名作まで、独自の視点でその魅力を語ります。
1. The Last of Us Part I(ラスト・オブ・アス)
過酷なゾンビパンデミック後の世界を舞台に、男と少女の心の交流を描いたサバイバルアクション。悲劇的でありながら美しいストーリーが最大の魅力です。
ジョエルとエリーの旅路で紡がれる愛と喪失の物語は、多くのプレイヤーの心を打ちました。ストーリーの人気が非常に高く、実写ドラマ化もされるほどで、その完成度は折り紙付き。リメイク版『Part I』で現行機向けに映像美も強化されているので、未体験の方はぜひプレイを。エリー役の少女の成長と、ジョエルとの疑似親子的な絆に涙すること必至です。
2. Red Dead Redemption 2(レッド・デッド・リデンプション2)
アメリカ開拓時代末期、無法者として生きる男アーサー・モーガンの物語。オープンワールド西部劇として圧倒的なスケールを誇る本作ですが、その緻密に描かれたストーリーと登場人物の人間ドラマが素晴らしいです。ギャングの一員として追われる日々の中で、義理と理想の狭間に葛藤するアーサーの姿は胸に迫ります。仲間たちとの絆や裏切り、時代の変化に翻弄される様は、さながら上質な長編映画を観ているよう。プレイヤーの選択次第で結末も変化し、エンディングでは思わず涙する人も。オープンワールドゲームの中でも屈指の名ストーリーと評されています。
3. The Witcher 3: Wild Hunt(ウィッチャー3 ワイルドハント)
怪物退治人“ウィッチャー”ゲラルトを主人公にしたファンタジーRPG。広大な世界観と重厚な物語で高い評価を受け、「ストーリーもゲームシステムもNo.1」と称賛する声もある名作です。養女同然のシリを探す旅を描く本編ストーリーはもちろん、脇道のサブクエストに至るまで丁寧に作り込まれた物語が展開し、一つ一つが印象に残ります。プレイヤーの選択で運命が分岐しうるマルチエンディング方式で、何周も遊びたくなる中毒性があります。さらに大型DLC「血塗られた美酒」などは本編を凌ぐ面白さとの声もあり、まさに傑作RPGの王者といえるでしょう。
4. God of War (2018)
神話の世界を舞台にしたアクションシリーズを大胆にリブートした本作。主人公クレイトスと少年アトレウスの父子の旅を描き、怒りに支配されていた元戦神が父親として成長していく様子が感動を呼びます。北欧神話の壮大な物語と親子のドラマが絡み合い、シングルプレイに没頭できる作品です。映画さながらの演出とワンカメラ手法によるシームレスな物語進行も相まって、ラストにかけて一気に引き込まれます。続編『ラグナロク』と合わせてぜひプレイしたい、近年最高峰のストーリーテリングを誇るアクションゲームです。
5. NieR: Automata(ニーア オートマタ)
人類がいなくなった遠い未来、アンドロイド兵士2Bたちの戦いを描くアクションRPG。スタイリッシュなアクションと独特の世界観で人気ですが、何と言っても哲学的で深いストーリーが秀逸です。周回プレイ前提で物語の真実が少しずつ明らかになる構成で、プレイヤーは幾度も驚かされ、最後には大きな感動に包まれるでしょう。生命とは、存在意義とは何かといったテーマに切り込みつつ、ユーモアと哀しみが同居するヨコオタロウ氏ならではの物語は唯一無二。ゲームでしか体験できないメタ演出も話題になりました。音楽も非常に評価が高く、物語への没入感を高めてくれます。
6. ペルソナ5 ザ・ロイヤル
現代日本を舞台に高校生たちが怪盗となって活躍するジュブナイルRPG。スタイリッシュな演出と爽快なコマンドバトルも魅力ですが、本作のストーリーは社会問題に切り込みつつ青春群像劇としても上質です。いじめや腐敗した大人への反逆をテーマに、仲間との絆を深めながら巨悪に立ち向かう展開は熱く胸が躍ります。主人公たちの葛藤や成長が丁寧に描かれ、プレイヤー自身も仲間の一員になったような没入感があります。完全版にあたる『ロイヤル』では新エピソードとキャラクターが追加され、真のエンディングまでプレイすると心震える結末が待っています。「心の怪盗団」の活躍をぜひ最後まで見届けてください。
7. ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
日本が誇る王道RPG『ドラクエ』シリーズの中でも屈指の名ストーリーとの呼び声高い一作。勇者の生まれ変わりである主人公が仲間たちと世界を巡る冒険を描きますが、その王道ながら練り込まれたシナリオは往年のファンも新規も唸らせました。中盤での衝撃展開や、タイトルに秘められた意味が明かされる終盤など、随所に鳥肌ものの演出があります。古き良きRPGのエッセンスを現代に蘇らせ、シリーズファンからも「シリーズ最高傑作」の呼び声が高いです。仲間キャラクターも魅力的で、それぞれの人生ドラマにも心を打たれます。レトロRPGの良さと最新技術が融合した、涙あり笑いありの大冒険をぜひ。
8. 十三機兵防衛圏
物語重視のゲームとして外せないのがアトラスのSFアドベンチャー。13人の高校生が巨大ロボット「機兵」に乗り、人類存亡を懸け戦う群像劇です。昭和の街並みから近未来まで時代と視点がめまぐるしく入れ替わる構成で、最初は謎だらけ。しかし断片を追ううちにパズルのピースがはまり、最後には伏線が収束していく様は圧巻です。伏線だらけの緻密なシナリオと巧みな演出で「記憶を消してもう一度遊びたい」と言われるほど。SF映画や小説へのオマージュも随所に散りばめられ、SF好きにも刺さること間違いなしです。ゲームパートのタワーディフェンスも物語と融合しており、プレイ後はしばらくこの世界観の余韻に浸ってしまうことでしょう。
9. Undertale(アンダーテール)
個人開発ながら世界的ヒットを記録したインディーRPG。ドット絵のレトロな見た目に反し、その斬新すぎるストーリー展開が大きな話題となりました。地底世界に落ちた人間の子供がモンスターたちと触れ合う物語ですが、戦闘で敵を殺さず「赦す」こともでき、その選択によって物語の意味ががらりと変わります。プレイヤーの行動そのものがメタ的にフィードバックされる仕掛けが秀逸で、一度クリアしただけでは味わい尽くせません。コミカルな会話で笑わせつつ、ルートによっては胸が締め付けられるような展開も。わずか数人で作られたとは思えない完成度で、「ゲームという媒体でしか成立しない物語」を体験できます。
10. Ghost of Tsushima(ゴースト・オブ・ツシマ)
鎌倉時代、元寇に揺れる対馬を舞台にしたオープンワールド時代劇アクション。外国スタジオ制作ながら日本的な侍の美学が細部まで描かれており、そのストーリーはまるで大河ドラマ。武士としての名誉と島民を守る実利との狭間で葛藤する境井仁の姿は渋く、終盤にかけての展開は感涙ものです。オープンワールドとして自由度が高い中でも物語が破綻せず、サブクエストも含め対馬の人々の生き様が感じられる逸品。映像表現も素晴らしく、「黒澤モード」でモノクロ映画風に遊ぶことも可能。日本の歴史劇が好きな方にはたまらない作品であり、昔ながらの侍映画の魂を感じるストーリーが味わえます。
ソロプレイ向けのストーリー重視ゲームを10本紹介しました。いずれも物語に引き込む力が強く、エンディングに到達したときの満足感は格別です。映画や小説にも匹敵する感動をゲームで味わえるのは、インタラクティブなメディアならではの体験でしょう。ぜひ気になったタイトルを手に取って、自分だけの物語旅行に出かけてみてください。一人でゲームに没入する時間は、きっと心に残る特別な体験になるはずです。