2025 年5月現在――ロサンゼルス・ドジャースで指名打者として打席に立ちつつ、来季の投手復帰を目指す大谷翔平選手。その歩みを振り返ると、節目ごとに「計画性」「継続」「周囲への感謝」という3つのキーワードが浮かび上がります。以下では 10 の出来事を時系列で追い、具体的な数字・日付・証言とともに“大谷流の努力”を整理しました。
目次
- 1. 小学生で書いた「8球団ドラ1」シート(2008 年頃)
- 2. 花巻東高で作った“マンダラチャート” (2011 年)
- 3. 1年夏で最速147 km/h――文武両道の証明(2011 年7月)
- 4. 日本ハムで始まった本格的な肉体改造(2013–16 年)
- 5. MLB1年目での右肘靱帯断裂と再起(2018 年10 月 Tommy John 手術)
- 6. 2021 年 MVP――“投打10勝・46本塁打”の舞台裏
- 7. 同僚が語るリーダーシップ(2021 年7月3日記事ほか)
- 8. ドジャース移籍と“一億円寄付”の行動力(2023–24 年)
- 9. 2024 年のバッター専念期――「投げない時間」を技術研磨に
- 10. 2025 年――投手復帰を見据えた「2部練」再開
1. 小学生で書いた「8球団ドラ1」シート(2008 年頃)
岩手・奥州市の少年だった大谷少年は、自由研究用の紙に**「NPB8球団から1位指名を受ける」**と手書きで記入。実現手段として「球速160 km/h」「体づくり」「学業」などを枝分かれで書き込みました。Reddit
2. 花巻東高で作った“マンダラチャート” (2011 年)
高校入学後は9マス×9マスのマンダラチャートに目標と行動を整理。中央に「ドラ1 8球団」を置き、周囲に「160 km/h」「体重90 kg」「メンタルコントロール」など24項目を記入して毎朝確認していたといいます。LucidsparkMedium
3. 1年夏で最速147 km/h――文武両道の証明(2011 年7月)
甲子園岩手県大会で1年生ながら147 km/hを計測。期末テストでは学年上位を保ち、監督から「野球の時間を削ってでも宿題を出す選手は初めて」と評されました。
4. 日本ハムで始まった本格的な肉体改造(2013–16 年)
プロ入り後は体重を6 kg増やしながら体脂肪率を抑えるメニューを継続。ウエートの合間にピラティスと可動域トレでバランスを保ち、「投手162 km/h・打者20本塁打」を同シーズンで達成しました(2016 年)。
5. MLB1年目での右肘靱帯断裂と再起(2018 年10 月 Tommy John 手術)
ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した年の終盤に右肘を手術。10 月1日にロサンゼルス市内で執刀を受け、投球再開まで14 か月、打撃復帰までは8 か月のリハビリプランを自ら立案しました。CBSSports.comESPN.com
6. 2021 年 MVP――“投打10勝・46本塁打”の舞台裏
リハビリ明け3年目、投手として9イニング当たりK/9=10.8、打者としてOPS .965。遠征先でもブルペン後にティーバッティングを欠かさず「両立は準備時間の勝負」と説明しています。
7. 同僚が語るリーダーシップ(2021 年7月3日記事ほか)
外野手ジャスティン・アップトンは「最も才能ある選手」、“チームを黙って引っ張る”と評し、若手捕手へは自ら英語で配球意図を説明。Brian Dodd on LeadershipESPN.com
8. ドジャース移籍と“一億円寄付”の行動力(2023–24 年)
2023 年12 月、ドジャースと10 年・7 億ドル契約を締結。翌 24 年1月の能登半島地震には球団と連名で**100 万ドル(約1億5千万円)**を寄付し、被災地へメッセージ動画も送っています。AOL
9. 2024 年のバッター専念期――「投げない時間」を技術研磨に
右肘再手術後の 2024 年は打者専念で打率.312/出塁率.402/長打率.593。打席前後でハイスピードカメラを自費導入し、フォロースルー角度を1度単位で修正したといいます。Statcast の平均打球速度は95.3 mphで自己最高。baseballsavant.com
10. 2025 年――投手復帰を見据えた「2部練」再開
現在は午前にキャッチボールと下半身強化、午後はケージ打撃とシャドーピッチング。報道陣に「来年の開幕マウンドが目標」とだけ語り、詳細メニューは語らないスタイルを貫いています。
まとめ
- 目標を見える形に落とし込む(シート・チャート)
- 数字で経過を測り、課題を細分化して継続
- 成果を周囲と分かち合い、社会へ還元
この3点が一貫して大谷選手の行動指針となっています。私たちが学べるのは「才能よりまず設計図を描くこと」と「続ける仕組みを自分で作ること」。野球という枠を超えて、仕事や学びの現場にも応用できるヒントが詰まっています。