はじめに
家庭で楽しむラーメンやうどん・そばなど、「麺」は日本人の食卓に欠かせない存在です。日本ラーメン協会の推計(※)によると、コロナ禍以降、“おうち時間”の増加に伴い自家製麺に挑戦する家庭が約1.3倍に増加しているとのこと。
しかし、いざ「自家製麺を作ろう!」と思っても、
- 「こね方や水分量がわからない…」
- 「生地がベタついて扱いづらい…」
- 「打ち粉の種類は何を使えばいいの?」
などの疑問が続出。そこで本記事では、**初心者でもプロ級の仕上がりを目指せる“自家製麺の作り方”**を詳しく解説します。ポイントを押さえれば、手軽においしい自家製麺が楽しめるようになりますよ!
※記事作成時点の参考値です。詳細は各種調査レポートをご参照ください。
1. 自家製麺の魅力とは?
- 好みに合わせた味・食感の調整が可能
小麦粉の種類や加水率、塩分量によって麺のコシや風味を自在にアレンジできる。 - 添加物を抑えられる
市販麺には保存料などが含まれる場合があるが、自家製ならシンプルな材料で安心。 - 作る楽しさ&達成感
家族や友人と一緒にこねたり伸ばしたりする工程も醍醐味のひとつ。
2. 自家製麺の基本レシピ
2-1. 材料(2〜3人前)
- 強力粉(または中力粉): 200g
- ラーメンなら強力粉、うどん・そば風なら中力粉が目安。
- 薄力粉: 50g(お好みで)
- 強力粉だけだと弾力が強めになるため、薄力粉でバランスをとることも。
- 塩: 小さじ1
- 水: 100〜110ml(加水率約40〜45%が目安)
- 季節や湿度によって調整する。
- かんすい(ラーメン向け): 小さじ1/2 〜1(好みの風味で調整)
2-2. 手順
- 粉と塩を混ぜる
- ボウルに強力粉(+薄力粉)と塩を入れ、さっと混ぜておく。
- ラーメン麺の場合はかんすいも一緒に加える。
- 水を少しずつ加える
- 粉全体に水が行き渡るように、少量ずつ加えながら両手でこすり合わせるように混ぜる。
- パラパラとした状態から徐々にまとまっていくイメージ。
- 生地をこねる
- ひとかたまりになったら、台の上で体重をかけて押し伸ばすように約5〜10分こねる。
- 生地の表面がなめらかになればOK。
- 生地を寝かせる(熟成)
- ラップやビニール袋に入れ、30分〜1時間ほど常温で休ませる。
- グルテンが馴染み、打ちやすくコシのある生地に。
- 生地を伸ばして切る
- 打ち粉(強力粉や片栗粉など)をしながら、麺棒で3〜4mm程度の厚さに伸ばす。
- 好みの幅に包丁で切る。太麺なら5mm以上、細麺なら2mm前後が目安。
- 茹でる前に再度軽くほぐす
- 切った麺に打ち粉をまぶし、麺どうしがくっつかないように。
3. 美味しく作るためのポイント
3-1. 加水率を意識する
- 低加水(30〜35%): パツパツした食感が好みなら。
- 中加水(40〜45%): バランス良く、多くの麺で採用。
- 高加水(50%以上): もちもち感が増し、太麺やうどん向き。
3-2. かんすいの有無で風味を変える
- ラーメンらしい独特の香りとコシが欲しければかんすいを使用。
- うどん風に仕上げたい場合は不要。強力粉:薄力粉の比率で食感を調整。
3-3. 熟成時間をしっかり取る
- 生地を休ませることで麺に粘りと弾力が生まれる。
- 夏場は冷蔵庫で30〜60分、冬場は常温でもOK。
4. 茹で方・調理方法
- 大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かす
- 麺が泳ぐスペースがあると、茹でムラが起きにくい。
- 麺を軽くほぐして投入
- 打ち粉を落としながら麺を入れ、最初の10秒ほどは菜箸でほぐす。
- 茹で時間の目安
- ラーメン麺: 1〜3分(麺の太さによる)
- うどん麺: 5〜12分(太さによる)
- 途中で麺を1本取り出し、食感を確かめて好みの硬さに。
- 茹で上がり後に冷水で締めるかどうか
- ラーメンならそのまま湯切り、うどんなら冷水で締めるなど、調理スタイルに合わせて使い分ける。
5. よくある質問(Q&A)
Q1. かんすいが手に入らないときは?
- ベーキングソーダ(重曹)で代用可能。小さじ1/2程度を水に溶かして加えると、類似の風味や食感が得られる。
Q2. 粉の種類はどう選べばいい?
- ラーメン用なら強力粉主体、うどんやきしめん風なら中力粉+薄力粉の組み合わせが定番。銘柄によってグルテン量が違うので、いろいろ試してみると好みの食感が見つかる。
Q3. 作り置きはできる?
- 生麺状態での長期保存は難しいため、すぐに茹でるのがおすすめ。どうしても保存したい場合は、打ち粉をしっかりまぶして冷凍し、1週間以内に使い切るのがベター。
まとめ
「自家製麺 作り方」は一見ハードルが高そうですが、
- 加水率の管理
- 生地の“こね”と“休ませ”
- 切り方や茹で方のポイント
さえ押さえれば、誰でもプロ顔負けの麺を作ることが可能です。慣れてきたら粉の種類や配合を変えたり、かんすいの量で風味を調整したりと、アレンジの幅は無限大。ぜひ、自分好みの一杯を追求してみてください!