1. チャーシューとは?
チャーシューは、ラーメンの具材として欠かせない煮豚や焼き豚の総称です。もともとは中華料理で「叉焼(チャーシウ)」と呼ばれる、甘辛く味付けをした焼豚を指しますが、日本のラーメンでは「煮豚方式」によるチャーシューも広く親しまれています。
- 焼き豚(焼豚):タレを塗りながらオーブンや直火で焼く方法
- 煮豚(煮チャーシュー):醤油ベースのタレで煮込む方法
いずれの手法でも、豚肉を柔らかくジューシーに仕上げるのがポイントとなります。
2. チャーシューに適した豚肉の部位
チャーシュー作りには、以下のような部位がよく使われます。
- 豚バラ肉
- 脂身が多く、濃厚なうま味がある
- とろけるような食感に仕上がる
- 豚肩ロース
- 肉の旨味と適度な脂身のバランスが良い
- 歯ごたえがあるが、煮込むとほどよく柔らかくなる
- 豚もも肉
- 脂身が少なくヘルシー
- 長時間煮込むと少しパサつきやすいが、さっぱりした味わい
初心者でも扱いやすいのは、脂身と赤身のバランスがいい豚肩ロースです。豚バラ肉はよりジューシーですが、脂を気にする方は肩ロースを選ぶと良いでしょう。
3. プロ直伝!チャーシューの作り方
材料と下準備
- 豚肩ロース肉:500g前後(塊)
- A:漬けダレ用調味料
- 醤油:100ml
- みりん:50ml
- 酒:50ml
- 砂糖:大さじ2
- 生姜(スライス):2〜3枚
- ニンニク(潰す):1かけ
- 長ねぎの青い部分:1本分
- タコ糸(肉を巻く場合のみ)
- 鍋またはフライパン(直径20cmほどが目安)
下準備のポイント
- 豚肉は室温に戻す:
- 冷蔵庫から出して15〜30分ほど室温に置くことで、均一に火が通りやすくなります。
- 余分な水分や血を拭き取る:
- ペーパータオルで丁寧に拭き取ると、臭みが減り、仕上がりが良くなります。
- 糸で成形:
- バラ肉や肩ロースを巻いて整形することで形崩れを防ぎ、見た目もよくなります。
調理工程
- 表面を焼き固める
- フライパンを中火で熱し、少量の油をひいたら豚肉の表面をまんべんなく焼き付けます。
- 焼き色を付けることで旨味を閉じ込め、風味が増します。
- 漬けダレを作る
- 鍋にAの調味料(醤油、みりん、酒、砂糖、生姜、ニンニク、長ねぎ)をすべて入れ、ひと煮立ちさせます。
- アルコール分を少し飛ばすことで味がまろやかになります。
- 煮込む
- 作った漬けダレに焼いた豚肉を入れ、落し蓋をして弱火〜中火で約60分煮込みます。
- 途中で1〜2回肉を返し、均等に味がしみこむようにしましょう。
- 煮汁が煮詰まりすぎないよう、焦げ付きに注意しながら火加減を調整します。
- 豚肉の中心温度が70〜75℃程度になるのが目安です。
- 仕上げと味の調整
- 煮上がったら火を止め、そのまま鍋の中で粗熱を取ります。
- 粗熱が取れるまで放置することで、肉が煮汁の旨味をさらに吸収します。
- タレの味見をして、必要に応じて醤油や砂糖で調整してください。
- 切り分ける
- しっかり冷ましたら、糸を外し、好みの厚さ(5〜8mm)にスライスして完成です。
- 熱いまま切ると肉汁が流れ出てしまうので、少し冷ましてから切るのがおすすめです。
4. チャーシューをさらに美味しくするコツ
- つけ置き時間を長めに
- 一晩漬けタレに浸けておくと、味がしっかり染み込みます。
- 余った煮汁を再利用
- ラーメンスープのベースや、炊き込みご飯の調味液として使うと風味がアップ。
- アレンジでトッピング
- トースターで軽く炙ったり、タレに絡めて丼に乗せるなど、幅広いアレンジを楽しめます。
5. 保存方法とアレンジレシピ
保存方法
- 冷蔵保存:
- タレごと密閉容器に入れ、冷蔵庫で約3〜4日保存可能
- スライス後は早めに食べ切るのがおすすめ
- 冷凍保存:
- 1食分ずつ小分けしてラップで包み、冷凍用保存袋に入れる
- 2〜3週間程度を目安に使用可能
- 解凍は自然解凍か電子レンジの解凍モードで少しずつ行う
アレンジレシピ例
- チャーシュー丼:
- ご飯にスライスしたチャーシューを乗せ、煮汁をかけるだけで絶品丼に。
- チャーシューエッグ:
- フライパンでチャーシューを軽く焼き、卵を落として目玉焼きにすれば簡単おかずに。
- チャーシュー炒飯:
- 角切りにしたチャーシューを加えるだけで、贅沢な味わいに。
6. まとめ
本格的なラーメン用チャーシューは、部位の選び方や焼き固めの工程をしっかり行うだけで、ぐっとプロの味に近づきます。自宅で作るメリットは、塩分や甘さを自分好みに調整できること。また、余ったチャーシューはアレンジ自在なので、何度も楽しめるのが嬉しいポイントです。ぜひ今回ご紹介したレシピやコツを試して、絶品チャーシューを作ってみてください!