はじめに:キャンプブームに若者も熱視線
ここ数年続くキャンプブーム。元々ファミリー層中心の趣味でしたが、最近は若者だけでキャンプを楽しむ姿もすっかり定着しました。コロナ禍をきっかけにアウトドア人気が高まり、密を避けて楽しめるキャンプは20代にも理想のレジャーとなったのです。調査でもキャンプ市場における20代の比率が拡大し、2022年にはコロナ前より増加傾向が確認されています。では、都会育ちの若者たちがなぜキャンプに魅了されているのか、その理由に迫ってみましょう。
20代がキャンプに惹かれる理由
- 開放感と非日常: 緑に囲まれた空間や夜空の星は、日常の喧騒から離れた非日常を味わわせてくれます。部屋では得られない開放感が心のリセットに最適で、「また明日から頑張ろう」と前向きな気持ちになれるのです。
- SNS映えする体験: 焚き火の炎やおしゃれなテントサイト、ホットサンドメーカーで作る朝食…。キャンプシーンはどれもフォトジェニック。特にグランピング施設などは設備が整い写真映えも抜群で、Instagramに投稿する若者も多数います。
- 仲間との一体感: 友人同士で協力してテントを張ったり料理したりすることで特別な連帯感が生まれます。キャンプ後には「絆が深まった!」という声も。ソロキャンプであっても、キャンプ場で隣になった人と情報交換するなど新たな交流が生まれることもあります。
- 安全・手軽さの向上: 最近はレンタルサービスが充実し、手ぶらでキャンプできる施設も増えました。初心者でも気軽に始められ、女性だけでも安心して泊まれるようセキュリティ万全のキャンプ場も登場。ハードルが下がったことも若者増加の一因でしょう。
ソロキャンプ vs グループキャンプ
若者の間ではソロキャンプ(一人キャンプ)もブームになっています。一人で静かに自然と向き合う時間は贅沢で、「自己対話ができる」と人気。一方で仲間とワイワイ過ごすグループキャンプも根強い魅力があります。料理を分担したり夜更かしトークをしたり、修学旅行の延長のような楽しさがあります。どちらにも良さがあり、その時々の気分でスタイルを選べるのもキャンプの懐の深さです。
初心者キャンパーへのアドバイス
これからキャンプに挑戦したい20代へのアドバイスを少し。
- 最初は気軽に: いきなり道具一式を揃えるのは大変なので、まずはキャンプ好きの友人について行ったり、グランピング施設を利用したりして雰囲気を掴みましょう。
- 防寒・防虫対策を忘れずに: 夏でも夜間は冷え込むことがあります。上着や寝袋など防寒具はしっかりと。また虫除けスプレーや蚊取り線香も持参すると安心です。
- 周囲への配慮: 音楽の音量や夜遅くの話し声など、他のキャンパーへのマナーも大切。自然を独占しているわけではないので、お互い気持ちよく過ごせる配慮を心がけましょう。
おわりに:自然が教えてくれる豊かさ
キャンプに触れることで、多くの若者が自然の豊かさや仲間との絆の大切さを再認識しています。焚き火の暖かさ、鳥のさえずりで目覚める朝――そんな体験はデジタルな日常では得難い貴重なものです。まだ見たことのない景色や感じたことのない感覚を、キャンプは私たちにもたらしてくれます。興味がある人はぜひ一度チャレンジしてみてください。スマホを置いて火を見つめる時間が、きっと心に深い充実を与えてくれることでしょう。