おしゃれとエコを両立!インスタでも話題、20代に広がる古着ファッションの魅力

はじめに

使い捨てのファストファッション全盛の時代に、若者たちが**古着(ヴィンテージ服)へ回帰しています。Instagramでは#古着コーデ や #ヴィンテージファッション のタグが賑わい、個性的な古着ミックスコーデを披露する投稿が増加中。最近の調査では、高校生の4人に1人が「古着屋巡りにハマっている」と答えたというデータもあり​、10~20代を中心に「第2次古着ブーム」**とも呼べる盛り上がりを見せています​。筆者もここ数年ですっかり古着の虜となり、週末はお気に入りの古着屋を巡って“お宝探し”を楽しんでいます。

20代が古着に夢中になる理由

この古着ブーム、背景にはいくつかの要因があります。まず一つ目は、自分だけの個性を表現できるという点。大量生産の服ではなかなか出せないユーズド特有の風合いやデザインは、一点投入するだけでコーディネートに深みが出ます。誰とも被らないファッションを楽しみたいおしゃれ感度の高い20代にとって、古着はまさに宝の山。「そのジャケットどこで買ったの?」と聞かれて「古着だよ」と答える優越感は、古着好きならではの醍醐味でしょう。

二つ目は、**サステナビリティ(持続可能性)**への意識です。Z世代は環境問題への関心も高く、「使い捨てよりリユースを」という価値観が浸透しています。古着を選ぶことはファッションを楽しみながら地球にも優しい選択。実際、不要になった服を古着屋に売ったりフリマアプリで出品したりする若者も増えており、20代の約45%が服を捨てずに“売る”行動をとっているというデータもあります​。お気に入りの一着を長く大事に着るというスタイルは、まさに今の時代にマッチしていると言えます。

三つ目に、経済的なメリット。古着は新品に比べて価格が手頃なものが多く、予算が限られる学生や若手社会人でもトレンドアイテムに挑戦しやすい魅力があります。特にブランド古着は、新品価格では手が出ないような高級ブランドでも掘り出し物価格で手に入ることも。実際筆者も、憧れだったブランドのワンピースを古着で格安ゲットできたときは小躍りしました。安くても品質が良かったり、むしろ古着のほうが丈夫なんてケースもあり、「賢い買い物」をしている満足感があります。

最後に、レトロブームの影響も見逃せません。90年代~2000年代のファッションやカルチャーが再評価される中、その時代のリアルなアイテムである古着に注目が集まっています。例えばお父さん世代が着ていたようなグランパシャツや、古着ならではの色褪せたバンドTシャツなどは、「エモい!」と若者に新鮮に映ります。メディアでも平成レトロ特集が組まれたり、セカンドストリート(大手古着チェーン)が全国で900店舗以上展開したりと​、社会全体がこの流れを後押ししています。

初めての古着屋体験:宝探しのワクワク

私が初めて古着の魅力に気づいたのは大学2年の秋、友人に誘われて東京・下北沢の古着屋巡りをしたときでした。雑居ビルの2階にある小さなお店に足を踏み入れると、そこは見たこともないような個性的な服でいっぱい。最初は正直「古着って古臭い服ばかりでは?」なんて偏見もありましたが、一点モノのビンテージワンピースやUSA古着のスウェット、大胆な柄シャツなど、今のトレンドに通じるおしゃれアイテムが山ほどあることに驚きました。

中でも私の心を射止めたのは、鮮やかな花柄のヴィンテージスカート。少し色褪せているものの、それがかえって味わいになっていて、一目で「これが欲しい!」と思いました。値札を見ると2,000円とお手頃だったため即購入。その日の帰り道は、戦利品を手に友人と「これどう着こなそうか?」とコーディネート談議に花を咲かせ、大いに盛り上がったのを覚えています。

後日、そのスカートを主役にしたコーディネート写真をインスタに投稿してみたところ、「めっちゃ可愛い!どこの?」「古着でそんな素敵なの見つかるんだ!」と反響がありました。古着に対して抵抗があった友人も、その投稿を見てお店に行ってみたそうです。まさに古着の良さは着てこそ伝わると実感しましたし、自分だけのお宝を見つけ出す宝探しのような高揚感は、一度味わうと病みつきになります。

古着ファッションを楽しむコツ

これから古着コーデに挑戦したい方へ、初心者でも取り入れやすいコツをお伝えします。

  • 定番アイテムから始める: 初心者はまずジーンズやデニムジャケット、スウェットなど定番の古着から挑戦すると◎。癖が少なく、手持ちの服とも合わせやすいです。古着の王道リーバイスのデニムパンツなどは一本あると重宝します。
  • 一点投入でミックスする: 全身古着にせずとも、コーディネートの中に1点ヴィンテージアイテムを混ぜるだけで一気におしゃれ上級者感が出ます。例えば現行品のシンプルTシャツ+古着の柄シャツを羽織る、といった古着ミックスがおすすめ。
  • サイズ感を楽しむ: 古着はオーバーサイズ気味に着るとこなれた印象になります。メンズのLサイズシャツを女性があえてダボっと着るなど、サイズ選びは自由に遊んでOK。ただしジャストサイズにお直しして着る方法もあるので、自分のスタイルに合わせて。
  • お店選び: 初めは敷居が高いと感じるなら、チェーン展開している大手の古着屋(2ndストリートやブックオフ系列など)や、商品にタグが付いているショップだと安心です。値段交渉不要で品質管理もしっかりしている場合が多いです。慣れてきたら個人経営のマニアックなお店にもぜひ挑戦を。

まとめ:ファッションに物語を纏う楽しさ

古着ファッションの魅力は、単に見た目のおしゃれさだけでなく、その服が持つ歴史や物語を纏えることにあります。誰かが大切に着ていた一着を受け継ぎ、新たな命を吹き込む——そんなロマンを感じながらファッションを楽しめるのは、古着ならではの醍醐味です。

20代の間に、自分だけのお気に入りヴィンテージを探す旅に出てみるのはきっと有意義な体験になるでしょう。環境にも優しく、お財布にも優しい古着コーデは、今後ますますスタンダードになっていくはずです。ぜひ気負わずお店の扉を開いて、世界に一つの出会いをファッションに取り入れてみてください。古着の奥深い世界は、一度踏み込めばあなたのスタイルに新たな彩りを与えてくれるでしょう。